『白鯨との闘い』を観て思うこと。「それでもアナタは『海が好き』と言えますか?」

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予告編を見てからずっと楽しみにしていた映画『白鯨との闘い』、さっそく観てきました。
とっても面白かったので、書籍ではないですが「書籍紹介」のカテゴリーで紹介します。

この映画は、ハーマン・メルヴィルの名作『白鯨』のもとになった実話を描いたナサニエル・フィルブリックの『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇』というノンフィクション小説が映画化されたものです。
ちょっとややこしいですね。
何度も映画化された小説の題材になった事件を描いた小説の映画化ですから。

舞台は今から約200年前の19世紀初頭のアメリカ、街灯用のアブラとして貴重品だった鯨の油を採るために、大西洋から太平洋にかけて渡り歩いていた鯨捕り達が、沿海では出会えなくなった鯨を求めて太平洋沖4,800キロという絶海の大海原を目指し、そこで化け物のような巨大マッコウクジラに船をぶっ壊され、地獄のような漂流を経て一部のクルーのみが生還する、というものです。

映画の主題は、白鯨との闘いというよりその後のサバイバルですね。
Yahoo!映画で低い評価をしている人のコメントに「ジョーズ並みの内容をイメージしてたのですが、拍子抜けでガッカリした」というものがありましたが、確かに白鯨と闘うシーンは少ないです。
ほとんどないと言っていいでしょう。
そもそもあんな化け物、闘える相手じゃありませんから。

まず「鯨の乱獲」に対するイメージが変わりました

欧米で行われていた鯨の乱獲って、「鯨油」が目的なんですよね。
アブラのためだけに鯨を殺しまくることへの嫌悪感はずっと持っていたのですが、それが少し変わりました。
なんとなれば、「捕鯨船」が想像以上に小さいんです。

映画の中で一瞬だけ、白鯨と船が並んで映しだされるシーンがあるんですが、白鯨の長さが30メートルだとすると、船の長さは25メートルくらいかな?
映画の公式サイトから拾ってきた画像がコチラ。

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これだけ見ても分かりにくいとは思いますがね。
さらに、実際に「捕鯨」するときに乗り込むのは、もっと小さな手漕ぎボートです。
その小さなボートから「手で」銛を投げて鯨を獲るんです。
もうそれこそ、命がけ。

昭和の時代に見た(ような気がする)「捕鯨船」とは全然イメージが違います。
ネットで拾った画像が参考になりますかね。

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全長約70メートル、743トンの大きな捕鯨船です。
こちらのサイトを参考にしました。

「Captain Fleetのホームページ」

これに対して、19世紀の捕鯨船は木造の帆船です。
小さくもあり、脆くもある上、操船の知識と技術と経験が相当にモノを言う世界です。
現代に生きる軟弱な私なんて、全然対応できないですね。

「鯨の乱獲」と聞くと、20世紀のテクノロジーを駆使して無抵抗の鯨を殺しまくるイメージがありますよね。
でもそれは、かなり間違っていました。
火薬を使って銛を発射する「捕鯨砲」などはずっと後の世に登場するもの。
繰り返しますが、この時代の捕鯨は「命がけ」です。
自然に対する畏敬の念とかが描かれているわけでもないのに、「ちっぽけな人間」を意識させてくれます。

鯨と闘う場面以外にも、自然の怖さや海の怖さを実体験させられるような場面の連続でした。
怖かったです。
そして、映画の宣伝で使われるフレーズ、

「伝説の白鯨との死闘。生き延びる為に、男たちが下した“究極の決断”とは--」

ここに一番注目するのはなにか違う気がしますが、大きな要素には違いないですね。
映画の中で「語り部」役を務める登場人物トーマス・ニカーソンにとって一番の心の重荷になっていた過去です。
う~ん、凄いです。

「やっぱり海は怖い!」と再認識して海に出ましょう

映画の登場人物達は、生き残ったあと、再び海に出ています。
信じられません。
家族を養うためという目的もあるでしょうが、私だったらこんな体験をした後にもう一度船に乗りたいとは思わないでしょう。
そのくらい怖かったです。

釣りを通して身近に海を感じてきました。
フェリーや旅客船、小さなヨットに乗ったこともあります。
海に憧れてボート免許も取りました。
でも、本当の海の怖さは全然わかっていないのでしょうね。

映画の初めのころで嵐に会うシーンがあります。
真っ暗な雲の下、マストが折れるほどの暴風にさらされ、傾く船の中で、頭の上から横殴りに大波が打ち付けてくるんです。
まともな神経では居られませんね。

一方で、海に対する恐怖感が沸き起こってきたと同時に、それでも富や資源、ロマンに夢を求めて冒険に出た「海の男」達に憧れを禁じ得ない映画でもありました。
カッコイイですね。
改めて、よく勉強してボートに乗るぞ! との決意を新たにした一日でした。

最後に、この映画は3Dと2Dバージョンがありますが、私は2Dで観ました。
お勧めします。
ドラマが良くできているので、下手に3Dで観るよりのめり込めたと思います。
2Dでも十分船酔いしそうになったし(笑)

ラストシーンでのハーマン・メルヴィルとトーマス・ニカーソンのやり取りも、思わずニヤリとしてしまいます。
重ねがさね、お勧めします。

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